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コルカタには午後3時半ごろの到着だった。ここまでは計画通り。シャトルでシティまで向かう。インド博物館は17時閉店だ。急げ。なんせ一日しかコルカタには滞在しないのだから。なんとか間に合った。16時40分にインド博物館の前に到着した。ん？終わっている？聞いてみると受付は16時半までだった。悔しい。いやでもまだマザーテレサハウスがある。なんて思いながらホテルを探す。

バラナシで予約しておくつもりが時間がなく、その場で探した。しかし、全く見つからない。バッパーのホテルで有名といわれるロードを通るがどれも高い。途方に暮れているとオートリキャのおじさんが乗車を進めている。どうやら英語が話せないそうだ。

なるべくお金を使いたくなかったので結構と避けるが、付いてくる。五十ルピーなら乗るよというと聞いているのか聞いていないのか分からないがうなづいたので乗車した。いくつかホテルを周りやっとホテルに到着した。過去最低のホテルだったが、仕方ない。

マザーテレサハウス、その言葉が僕のやる気をかり立たせる。下に降りるとまたおじさんが五十ルピーを手渡そうとすると後でいいと。優しいなと思いながら、マザーテレサハウスへ向かう。20分ほどオートリキャに揺られた。その道中かなりのものがこちらをみて嘲笑していた。僕に対しか。それともこのおじさんに対してか。カースト、差別という僕の偏見知識が思考回路を固定化する。

そして、マザーテレサハウスは人気の少ない細い路地にひっそりとあった。中に入ろうとすると今日はもうおしまいと。。何のためにコルカタに来たんや。なんて思っていると中に少し案内してくれた。細々と小さい声で説明する様子をみるとここがどれほど神聖な場所なのか改めて知ることができた。大きなお墓に何本もの花束と線香と蝋燭、無くなっても尚、人々の支えになるマザーテレサとは一体どんな方だったのか。

少し座ってそのお墓を眺めていると端の方にいかにも何かあったような人々が悲しみの表情を浮かべ座っている。そこに一人の男性が来て、何か話しかけている。そしてその悲しみの表情を浮かべている人はその人と握手をし、涙を流した。マザーテレサハウスはその場所が存在することで人々の救いになっているようだった。

人間として生まれ、一度も悲しまずに死ぬ人なんているのだろうか。その悲しみの度合いを他人が計ることなんてできない。人と比較することに長けている人間は幸福を求め私利私欲を満たす。苦しんでいる人はなぜ自分なのかと世界を憎む。そんな世界も一部存在する中でこの場所はこれからもこの存在感を維持し続けるのだろう。と心の中で密かに感じた。

マザーテレサハウスから出て、五十ルピーでこの仕事量なの？と疑いながらも、オートリキシャを待つ。コンビニでラッシーを買い、オートリキシャに乗ろうとすると1人の男性が話しかけてきた。その人はこのおじさんは英語も話せないからコミュニケーションも取れない。なんなら俺がこいつと代わってやろうか。と。

僕らはこのおじさんとこの人がどのような関係なのか分からないでいると、もうひとりの男性が来て、この人はほっておいておじさんと行きなさいと。先程思った偏見の固定概念は必ずしも間違っていなかったのか。周りからの嘲笑もこのひとが理由なのか。滑稽なのか。。教育は必要だ。教育が仕事に繋げてくれる世界の方が多数でマジョリティだ。しかし、それでいいのか。

ネパールで震災により親を失い、まともな教育が受けられないと。教育があると海外へ行ったり、まともな人間になれると。しかし本当に全てがそうなのか。教養が必要である。しかし、それが全てではないはず。その国や地域の文化、言語、金銭以外の人との関わり。

学校に行き、職につき、安定し生涯を終えるだけが人生ではないはずだ。ここで感じたことは格差の怖さだ。一眼で裕福か貧困か判断できる。人は自分への他者への劣りを感じると本質を見失う生き物だ。同じ地域にこれほどの格差があるのは、人間の悪を生む巣と言っても過言ではない。僕はこのおじさんのオートリキシャに乗りながらもう少しヒンディー語を勉強しておけば良かったと後悔した。

その後夕食を食べた。今までカレーオンパレードでこのインド旅行はカレーとチャイだけてコンプリートしたろと思っていた矢先の中華料理。美味しかったけど。。 。そして、ホテルへ。こんなに付き合ってくれてありがとうの想いを込めて、300ルピーを渡そうとすると。それじゃ足りない。千ルピーだ。と。は？

感謝なんて言葉この世にないくらいに煮え食って、口論に。ホテルのオーナーも混ざり。感謝という言葉を忘れた僕は、200ルピーしか払わなかった。ラストに近づき、金銭も限界がきてたので仕方ない。ことにした。翌朝ホテルで準備してもらったタクシーに乗り、空港に向かう。次はムンバイへ。飛行機で二、三時間ほどでムンバイへ到着した。

飛行機の空から見たムンバイの街は青い家がたくさんあるように見え、最後にきて素晴らしい都市にきたのではと少し期待を寄せながら外に出る。まるで違った都市とまでは言えないがアグラー、バラナシ、コルカタとは異なりかなり近代的な都市に思えた。空港だけなら関空よりも清潔に感じたほどだ。

ホテルの宿まで3キロほどだったので歩いて行くことにした。他の都市と違い、トゥクトゥクやタクシーに勧誘する声が断然に減った。迷いながらも宿に到着。近代的な建物が多い一方で庶民は他の都市と変わらない生活をしているように感じた。

スーツを着ている服や明らかにお金持ちそうな格好の学生らしき人がいる中にゴミを拾いながらお金を求める人や、小さな店で働いている描写があまりに溶け込まい。一つの場所でこれほど目に見える格差があるのはイミグレーションからでて新しい都市にきた時ぐらいだ。まるでコルカタで感じたことをデジャブのように思い出す。

僕たちのお金持ち300ルピーをきり、両替するためにマローニという場所まで行った。両替を終え、かなり長い距離を歩いたので帰りはメトロに乗ることに。メトロは日本でいうモノレールのような乗り物で何度か乗ったが毎回通勤ラッシュの並それ以上に混み合う。理由はわかる。値段が安い。一番遠い距離を乗っても50ルピーほど。

僕らは一駅だったので10ルピー。それは混むよね。そしてまたしても厳重な体制の入り口。公共の交通機関はほぼ全て銃を持ったがいる。ホテルに着き、今日は休むことに。次の日はシティに行く。せっかくなのでトゥクトゥクではもったいない。電車で行こうというのとでまたメトロに。

メトロで五駅ほど乗るとシティまでつながる電車に乗り換える。値段は5ルピー。安い。案の定満員電車になる。その電車のもう一つの印象はドアがない。
日本では考えられない設備に驚きながらも手すりを握り、顔を出して風に打たれる電車は中々気持ちがいいもんだ。

30分ほど乗るというchurchgoateという都市に着く。ここから1.5キロほど先にインド門があるということで歩きながらインド門に向かう。ここをインドであるのかを疑うほどに西欧風な建物が多い。大学からでてくる生徒は日本にいる大学生と大して変わらない。

インド門を見て、海岸沿いに行くと海の汚さに驚いた。

次の日、100ルピーしかなかった僕は両替に行った。しかし、今日は日曜日、日曜日は休業なようで仕方なく、空港に向かうことにした。空港で両替をしたいというと上に行ったらできるというので上へ。でもそこでは中に入ればもう出られないから難しいと。もう一度下に行き事情を話すと両替する人を連れて来てくれた。最初から頼むわ。と思いながら六千円を両替した。その待っている時間で話した人は国家公務員のでバラナシ出身だそうだ。バラナシがとてもよかったことを話すと、彼も日本に行きたいとらしい。

提示した額が給料かと思い、国家公務員にもなれば結構貰えるんだなと思っていたら、それは日本の旅行予想費用。給料はその半分。

んー、バイト代くらいか。しかし、インドでその費用があれば普通に生活できるだろう。その後、スターバックスへ行く。スターバックスでは外に警備が2人もいる。中はとても清潔で富裕層とみられる人や大学生らしき人が多い。値段は日本と同じくらいだった。そして映画館へ向かう途中にヒンドゥー教のお祭りと出会う。カバンをチェックされ、靴を脱ぎ預け、いざ中へ。

前にいる司祭と音楽に合わせて人々が手を挙げ踊る。その後話しかけて来たおじさんに中の売店を案内される。ローズの線香を買い、本を紹介された。その人の部屋まで行き、この本はあげるという。そのかわり気持ちとして寄付をしてと。なので気持ちとして寄付金100ルピーを渡すとそれだけ？と笑われた。

お金を数え、あと100ルピーというので払う。それで満足したのか名刺的なものをもらい、やっと映画館へ。380ルピーと少し他の映画館と比べると高めだが、最後なので奮発する。

中に入る前に安定の持ち物検査。バックパックは預かってくれた。というより持って入れなかった。ものは捉えようだ。映画館へ入場。え、普通に日本の映画館より素晴らしい。さぁ、始まるぞ。と思ったらまさかの国歌斉唱。いや、分かんないし。映画は日本でまだ公開されていないメグという作品だ。映画の途中に停電が起こった。え？でもみんな焦る様子がない。

と思ったらインド映画だけと思ってたまさかのインターバルが。2時間もないのに？どうやら、インターバルは長い映画専用ではないようだ。一息、10分休憩する。その間に他のお客さんはトイレや飲み物、食べ物を買いに行く。色々なことが起こったインドだが、なんやかんや素晴らしくまた興味深い国であった。

インド旅行記読んでくださりありがとうございました。インドの国民はパスポートを持っていない人が多いという話を聞いたことがあります。それはこの記事でも紹介した「お金」の問題でもあるかもしれませんが、国内でも十分に楽しめるかららしいんです。短期間で旅をしても十分楽しめるし、じっくりその生活に浸ってみても楽しめるんじゃないかなって思います。